ヤバイよ、ナヴァイオ。

「これが地球の絶景!!世界の瀑布スペシャル」
TBSにて放送。


イムリーで見ることが出来ず、
親がビデオに録っていたのを観ました。
しかも、途中から。


はな さん、遠藤久美子さん が好きなぼくは、
途中からとはいえ、全力を挙げて見届けました(大げさ)。


さてさて、壮大な瀑布、蒼く澄んだ水。
実に美しく、絶景と呼ぶに相応しいものばかりでした。


壮大な瀑布にも圧巻ですが、
番組内で特に印象に残ったのは、
この「ナヴァイオ」でした。


ギリシャザキントス島という所。
「ナヴァイオ」とは難破船という意味だそうです。


何十年も前に難破したタバコ密輸船が
石灰岩の絶壁に囲まれた浜辺に打ち揚げられているというもの。


あまりに蒼く澄んだ水。
背徳の象徴の如き 難破して打ち揚げられた密輸船の残骸。
この異様なミスマッチさが、まさに絶景。
まるで、強いテーマを持った絵画のようです。


観た瞬間、ふと、大江健三郎 氏の物語の世界に
迷い込んだような気分になりました。


ギリシャ
ザキントス島
ナヴァイオ。


行ってみたい場所がまた一つ 増えました。


かも・かもでした。

ほう。

孤宿の人 上

孤宿の人 上

孤宿の人 下

孤宿の人 下


孤宿の人」。

宮部みゆき 著。


上下巻の2冊、惹き込まれるように読んでしまいました。


やっぱり宮部さんの物語は良いのです。


ココのところ、重たい犯罪を解決する現代モノばかり
読んでいたせいもあって、かなり心は荒んでましたが、
これを最後まで読んで、心が洗われました。


もともと時代小説が大好きなぼくですが、
今回の作品はかなりお気に入りにです。


舞台は、港のあるとっても静かな小藩。
讃岐国、丸海藩。
ここに幕府の大罪人である
「船井 加賀守 守利」が流されてきたことから、
様々な事件が始まります。


巷では悪鬼の如く噂される加賀殿。
現に加賀殿が丸海藩に来る前後から様々な凶事が続く。


主人公は、加賀殿を幽閉するために準備された屋敷に
下女として働くこととなった「ほう」という女の子。


訳あって、下女として働くこととなった「ほう」と、
巷の凶事の根源とされる「加賀殿」との触れ合い。


真実と迷信。
善と悪。
そして、心の強さと弱さ。
なんか、色々なテーマがいっぺんになってるように思います。


加賀殿と ほう との会話は、
読み直すほどに奥が深いです。


あるいは、好意や善意に、根拠や拠り所は、必要なくて、
逆に、敵意や悪意には、
根拠や、拠り所、または捌け口が、必要なのかもしれない。
そんな事を考えました。


架空の国での架空の物語ですが、
ぼくらの知る、この日本の国の昔の姿を
とても上手に再現しているように思います。


形だけの秩序があって、
下々は等しく無知で不器用で、そして残酷で。
でも少し優しくて、温かくて、そして切ない。


最後で不覚にも、涙してしまいました。


もし、興味を持たれた方がいらしたら、
是非読んでみてください。
オススメです。


かも・かもでした。

ルパンも人を殺めるか。

久々にルパンを観ました。


ルパン作品自体、しばらく観ていなかったので、
作風の変化や、
栗田貫一 氏の声の馴染み具合等にビックリ。
凄いな、栗田貫一 氏。


はじめから最後まで観ましたが、
なんとも突込みドコロ満載の作品でした。


ちなみに、普段ルパンを観ないぼくですが、
今回観たのは、本当にたまたまです。
断じて、眼鏡かけたキャラクターが出ていたからなんて、
不純な動機ではありません。
だから、ホントに違うんだってば(誰に弁解してる)。


ただ、観ていてちょっと違和が。
ルパンって人を殺めてOKでしたっけ。
随分昔。
ルパンを観たとき、
「盗みはしても、人は殺さねぇ」
みたいな台詞があったのを、
ずっと、ずーっと憶えていて、
そのせいもあって、
「あぁ、ルパンは義賊なんだな」
って、思っていたのです。
とはいえ、プロの殺し屋等はその範疇では無いようで、
平気で銃殺、轢殺、圧殺、溶殺。
何でもござれ。
でも、やっぱり女性を撃つシーンはなんか嫌だった。
正直、不快。


今回の作品を観た人は、
どう思われたでしょうか。


次元との対決の場合は、
相手に被弾はさせるものの、
致命傷は相手自身の落ち度。
爆死。


五エ衛門との対決の場合は、
妖刀の呪いよろしく、
折れてなお、血を求めた自らの刀が
空よりその身に刺さり死亡。


女の子死なせ過ぎ。
どうなの、これ。
楽しいの。


なんか、自分に子どもがいたら一緒に観たくない気分。
普通にバカ&ドジなエロでいいじゃない。
エロいだけでも、子どもと観るのに気を遣うのに。


股間を冷やすために水で冷やそうとするシーンは、
後で考えれば、トランクスの中に今回のターゲットの
現物を隠していたのかと思い、まぁ許します。


でもED近くで、
とっつぁんがルパンたちの乗っているクルーザーに
上がって詰め寄るシーン。


ルパンの水着(短パン)、鋭利に尖りすぎ。
「>」なんて半端に甘いもんじゃない。
どうなの、これ。
楽しいよ。


かも・かもでした。

「トイザらス」の「ら」。

http://www.yukan-fuji.com/archives/2005/05/post_2202.html


なるほど。


てっきり「LOVE]の「ら」かと思ってました(おぃ)。


なんか、細かい心配りが良いですね。


異国の地でも愛されますように、
との切なる願いが感じられて素敵です。


かも・かもでした。

GB版のSA・GAとは無関係。

硝子のハンマー

硝子のハンマー

硝子のハンマー」。

貴志 祐介 著。


単行本を頂いたので一気の読んでしまいました。


単行本の帯にも書いてありますが、
準主役ともいえる「防犯探偵」が、まさに異能。
超人的です。


宮部みゆきさんの物語に出てくる、
島崎君もびっくりの多才ぶり。
この防犯探偵。
最後まで好きになれませんでした(笑)。


流石に最終的なトリックまでは読めませんでしたが、
読んでいる途中で、タイトルと表紙のイラストから、
犯人はおぼろげながら察しがつきました。


主人公達の推理も二転三転し、
テンポが良くて、読んでいてとても楽しかったです。


例の如く、気に入った台詞があるので、紹介したいのですが、
これを書くと、これから読まれる方の中で、
勘の良い方は、
物語の途中でトリックが解けてしまう可能性もあるので、
あえてここでは書きません。


個人的に残念なのは、
作者が最終的にこの物語を通じて訴えたいことが、
しっかり読み取ることができないことです。
どうやら、ぼくには、
感受性が、まだ足りないようです。


唯一浮かんだ感想は、
「人は見かけによらないもの」
という、もはや語り尽くされたフレーズのみ。


かも・かもでした。